STAR

2013

ATLAS展(東京芸術大学大学院先端芸術表現専攻制作発表展示)

スライド映写機、フィルム、鏡、五芒星の印刷された商品

 

生活する中で出逢う商品や企業のロゴマークを見ていて、それらの多くに星(五芒星)のマークがついていることが気になるようになった。

ロゴだけではない。「あの星を目指して」「星に願いを」スローガンやタイトルなど、星のイメージは至るところで採用されている。

ポジティブで親しみやすいイメージを狙っているものと予想されるが、

同時に他者との比較によって生まれる頂点の所在を抽象的に指針し、本来備わる人間の競争心を美しく煽り立てているようにも思われた。

私はこの星マークの採用に一種のプロパガンダを感じた。

多くの企業や商品に採用され世に送り出される様が一層安易で盲目的にさせる。

何をそんなに急くことがあるのかと感じた私は「そんなにみんな星になりたのなら、私が空にとばしてあげよう」と思い立ち、

写真に撮って古いスライド映写機で天井に投影し、部屋には五芒星の印刷された品々を氾濫させた。