私のいる地球はまあるいはずなので
私の足裏延長上に
誰かの足裏があるのかもしれない
私の立っている地球はまるいはずなので
私が横断歩道の白線を踏み外さないように歩くときも
私の足裏延長上に
誰かの足裏とピタリ同時に着地するタイミングが
ないとは言えない
私の歩いている地球はまあるいはずなので
私の足裏延長上に必ず誰かの足裏も影法師みたいに着いて歩いていたら
私がもしあなたの暮らす街に行ったとしても
私たちは永久に巡り会えないのか
前略、私の足裏延長上にいる誰か様
できればあなたが幸せに暮らしていたら私はとても幸いです
あなたの住まう世界が平和でありますようにと
ただただ、マグマの向こう側から
私は願うことしかできません
足裏より。
愛を込めて。
早々
私はそんなことを考えながら
今日も赤信号が変わるのを待つべく
大きく彎曲する地の面の
任意の点Pに、足をつけたり離したりしている。